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職員紹介Members
日本で唯一の“国の劇場”なら
生み出せる意義も大きいと感じます
- 企画課K・Tさん
- 2018年4月入社
出身学部:政治経済学部
(2020年掲載)
Question.01新国立劇場運営財団を志望した理由を
教えてください
学生時代に昨今の欧州の移民問題や、中東の紛争問題の背景について学ぶ中で、文化を通じた国際平和への貢献や、世界へ働きかけることのできる仕事がしたいと漠然と思うようになりました。そこに、幼少期より持っていた音楽やバレエといった舞台芸術への気持ちが結びつき、新国立劇場を志望致しました。特に、現代舞台芸術においては、日本で唯一の“国の劇場”であるこの劇場でなら生み出せる影響力や意義も大きいと感じました。
Question.02現在はどのような仕事をしていますか。
やりがいを感じることは?
制作部の中で、オペラ・舞踊・演劇3部門の取りまとめと調整を行う企画課というところにいます。劇場やリハーサル室のスケジュール管理、約30台保有するピアノの管理と調律の手配、公演に関する契約書のチェックといった日々の業務に加え、企画課の大きな柱である全国公演(新国立劇場主催公演の全国各地での上演)と中継放送(新国立劇場主催公演の各テレビ局などによる収録放送)の連絡調整窓口としての業務に携わっています。3つのジャンルに幅広く関われることや、新国立劇場が掲げる使命の一つである「舞台芸術の普及」の部分に大きく貢献できる可能性をもっているところがいまの仕事のやりがいだと感じています。
Question.03これまでで一番印象に残っている
仕事上のエピソード、苦労話などが
あれば教えてください。
オペラ公演の収録業務に2日間携わった際のエピソードです。その2日間は同じ演目・キャストだったにもかかわらず、舞台に広がる空気や客席から伝わる熱気といったものが全く違うもので、「舞台芸術は瞬間芸術であり、生ものである」ということを実際に肌で感じることのできた、忘れられない経験となりました。
人間の作る様々なものが機械に取って代わられつつある時代ですが、私たちの作るものは人間にしかできない、かけがえのないものであるという信念が自分の中に生まれました。
Question.04職員から見て、運営財団とはどのような
職場ですか?
現在の日本の舞台芸術業界において、正規の新卒採用が行われており、福利厚生が十分に整った環境の中で日々仕事ができる新国立劇場は、稀有で大変恵まれた職場であると思います。そして職員は皆、形は違えどそれぞれ舞台芸術に情熱をもってここに来た方ばかりですので、そのような人たちと切磋琢磨して働けるというのも、大きな魅力だと思います。
Question.05どんな学生時代でしたか?
所属学部でEUの公共政策や中東の紛争問題ついて学ぶ傍ら、それ以外の時間は所属していた大学オーケストラの活動で楽器漬けの学生生活でした。大勢の人と一つのものを作りあげることの大変さと素晴らしさを経験したことは、いまの仕事にも活きていると思います。活動の一環で海外のホールで演奏させていただく機会もありましたが、「日本人が西洋の芸術に取り組むことの意義」について考えるきっかけにもなり、いまも仕事を通じて日々考えさせられています。
Question.06今後の目標、取り組みたい仕事などを
教えてください
新国立劇場は開場20年という歴史の浅い劇場ですので、まだまだあらゆる可能性を秘めていると思います。日々の業務に追われる中でつい既存のやり方に捕らわれてしまいがちですが、常に批判的な視点を持つことも忘れずに、新しいことにチャレンジするバイタリティを持てるようになりたいと思います。いまはまだ入職して一つ目の部署ですが、今後他の部署での仕事も経験し、様々な角度からこの劇場が目指すべき姿を考えられるようになりたいです。
1日のスケジュールSchedule
- 9:30
- 出勤・パソコンでメールチェック
- 10:30
- 公演に関する契約書等のチェック・各公演の傷害保険の提出書類の取りまとめ
- 11:30
- 各ジャンルからの稽古場予約の受付けとスケジュール表の更新
- 13:00
- 昼食
- 14:00
- 翌月のピアノ調律のスケジュールを組み、発注
- 15:00
- 直近で収録が入る公演について、テレビ局との打合せや出演者・デザイナーの権利処理業務など
- 17:00
- 全国公演に関する印刷物の校正や、旅行手配についての旅行会社との打合せ
- 18:15
- 退社
- 19:00
- オペラ主催公演を鑑賞
運営財団を志望する皆さんへ
いまこれをご覧になっている皆さんは何かしらの形で舞台芸術に情熱をお持ちの方だと思います。世の中にはたくさんの業界・業種があり、仕事に求めるものも人それぞれだと思いますが、やはり好きなことに仕事で携われるということはとても幸せなことだと、私自身いま実感しています。日々の業務は楽しいことや華やかなものばかりではありませんが、ぜひ舞台を愛する皆様と一緒に働けることを楽しみにしています!