演劇研修所ニュース
第16回 五館合同特別講義が行われました
12月2日、国立オリンピック記念青少年総合センターにて、国立劇場、国立能楽堂、国立文楽劇場、国立劇場おきなわ、新国立劇場の五館の研修生のための特別講義が開講されました。
当講義は五館の国立劇場で研鑽を積んでいる研修生が一堂に会して、伝統芸能分野と現代舞台芸術分野の相互交流を図りながら、各分野の養成・研修事業の特徴をいかすために、各界一流の芸術家を講師にお招きして行うもので、2008年より開催されています。
今年は新国立劇場からは、オペラ研修生4名、バレエ研修生10名、演劇研修生8名が参加いたしました。
第16回目となる今回は、文楽 人形遣いで人間国宝の桐竹勘十郎(きりたけ かんじゅうろう)師を講師にお迎えし、特別講義をしていただきました。
「各分野によって修業のやり方はそれぞれ違うと思いますが、"良き舞台人になるために" 必要なことは、まず "基本" をきちんとしておくことだと思います。そして、お客様のため、全体のため、自分のために、"何ごとも丁寧にやること" が大事です。さらに"神経をいかに遣えるか、気働きができるか"も重要です。ただ最も大切なことは、自分が選んだ道を "好きであること" です。好きの度合いが高ければ様々な困難も乗り越えていけます」
最後の質疑応答では、各研修生から活発に質問が発せられ、和やかな雰囲気の中、今年の特別講義が終了しました。
それぞれの研修生たちが、ジャンルを越えた舞台芸術の普遍性を学ぶ大変貴重な機会となりました。
講義終了後には、交流会が開催されました。勘十郎師を囲みながら、普段接点のない研修生間の交流も生まれ、楽しいひと時となりました。
▲集合写真(前列中央右・桐竹勘十郎師、左・日本芸術文化振興会 長谷川眞理子理事長)
桐竹勘十郎(きりたけ かんじゅうろう)
文楽 人形遣い
[芸 歴]
・昭和28年(1953)文楽人形遣い二代桐竹勘十郎の長男として大阪に生まれる
・昭和42年(1967)文楽協会人形部研究生となる
三代吉田簑助に師事
吉田簑太郎を名乗る
・昭和43年(1968)文楽協会技芸員となる
「檀浦兜軍記・阿古屋琴責の段」の水奴で初役
・平成15年(2003)三代桐竹勘十郎を襲名
4月大阪・国立文楽劇場、5月東京・国立劇場小劇場にて、「絵本太功記・尼ケ崎の段」の武智光秀で襲名披露
・令和 3年(2021)重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定される
・令和 7年(2025)日本藝術院会員に就任
立役、女方の双方を扱い、幅広い芸風を持つ
カナダ・アメリカ・ヨーロッパ・中南米など多数の海外公演に参加
また、新作の書き下ろし、アニメーション背景とのコラボ公演を監修するなど、新しい試みにも挑戦し続けている
[受賞歴]
・昭和61年 大阪市咲くやこの花賞
・平成 7年 芸術選奨文部大臣新人賞
・平成11年 松尾芸能賞優秀賞
・平成20年 芸術選奨文部科学大臣賞
・同 紫綬褒章
・平成22年 日本芸術院賞
・平成24年 大阪文化賞
・平成28年 毎日芸術賞 他、受賞多数
▼様々な研鑽の成果をぜひ劇場でご覧ください。
新国立劇場オペラストゥディオ(オペラ研修所)2026春公演『ウィンザーの陽気な女房たち』
会場:新国立劇場・中劇場
公演日程:2026年2月20日(金)18:00 21日(土)14:00 22日(日)14:00
>公演情報ページはこちら
>チケット料金(税込)全席指定:4,950円 Z席:1,650円 ※良席はお早めに!
>WEBでのチケットのご購入はこちら
>電話でのチケットのご購入 新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10:00-18:00)
新国立劇場バレエ研修所公演「エトワールへの道程 2026-新国立劇場バレエ研修所の成果-」
会場:新国立劇場・中劇場
公演日程:2026年2月28日(土)14:00・3月1日(日)14:00
>公演情報ページはこちら
>チケット料金(税込)全席指定:3,850円 Z席:1,650円 ※良席はお早めに!
>チケット発売
・アトレ会員先行販売期間:2025年12月3日(水)10:00~8日(月)
・一般発売日:2025年12月10日(水)10:00~
>WEBでのチケットのご購入はこちら
>電話でのチケットのご購入:新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999(10:00-18:00)