演劇研修所ニュース

本日2020年入所の第16期生による試演会『燃ゆる暗闇にて』が開幕しました

本日2020年入所の第16期生による試演会『燃ゆる暗闇にてが開幕しました。

本作は20世紀を代表するスペインの劇作家、アントニオ・ブエロ・バリェホによる1950年初演の秀作です。
フランコ独裁政権下にあったスペインを生き抜き、文芸作品への厳しい検閲が入る中、バリェホは自由に対する渇望を作品に暗示するという作風により、近現代スペイン演劇界に大いに影響を与えました。
この『燃ゆる暗闇にて』も、抑圧と不自由を黙認して盲目的に生きている人々への批判を込めた作品として評価され、強いメッセージ性からスペイン各地で度々上演されています。

杖を使わずに自由にふるまう教育方針の盲学校に、転校生イグナシオがやってきて、平穏な学校生活を乱していく......
目が見えないながらも、ティーンエイジャーらしいエネルギーに満ちあふれた登場人物たちを、研修生たちは懸命に、はつらつと演じました。

また今回、研修所公演ではチャレンジングな試みで、センターステージ形式の座席配置による上演となりました。前後双方向から観客の目があるという形状にも、ためらいつつも果敢に挑戦しています。
今日ご観劇なさった方とは逆サイドからご覧になりたいという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
お席によって舞台美術や照明効果も表情を変え、物語をより深くお楽しみいただけることでしょう。

10月23日(日)の千秋楽まで、残り5公演です。
皆様のご来場をお待ちしております!



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                               撮影:宮川舞子


初日には、当公演に多大なご協力をいただいたヘスス・ミゲル・サンツ・エスコリウエラ 駐日スペイン大使館文化参事官およびインスティトゥト・セルバンテス東京のビクトル・アンドレスコ館長のご来場を賜りました。

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(左から)藤野新国立劇場運営財団常務理事・サンツ 駐日スペイン大使館文化参事官・銭谷新国立劇場運営財団理事長・宮田演劇研修所長
※撮影時のみマスクを外しております。
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インスティトゥト・セルバンテス東京のアンドレスコ館長(中央)、フェルナンデス文化部長(左)、大窪様、田部井様と、『燃ゆる暗闇にて』出演者、宮田演劇所長(右)
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アンドレスコ館長は、なんと作者バリェホの生前、ご面識がおありとのこと!
「バリェホも喜んでいます」との温かいお言葉に、初日を迎えた出演者もほっとした表情を浮かべていました。




新国立劇場演劇研修所第16期生試演会『燃ゆる暗闇にて』

作:アントニオ・ブエロ・バリェホ

翻訳:佐竹謙一

演出:田中麻衣子

会場:新国立劇場 小劇場


【公演日程】

10月18日(火)19:00

10月19日(水)14:00

10月20日(木)19:00

10月21日(金)14:00

10月22日(土)14:00

10月23日(日)14:00


【チケット料金(税込)】

A席3,300円 B席2,750円 ジュニア席(小~中学生)・学生席1,000円

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