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マクベス
Macbeth
中劇場 PLAYHOUSE

<スタッフ>
 
原作 :ウイリアム・シェイクスピア   翻訳より :福田恒存
潤色・演出 :鐘下辰男   美術 :島次郎
照明 :中川隆一   音響 :井上正弘
衣裳 :前田文子   アクション :渥美博
演出助手 :藤井清美   舞台監督 :矢野森一
芸術監督 :栗山民也      
         
主催 :新国立劇場      

<キャスト>
  鹿賀丈史      高橋恵子      荻野目慶子

<公演日程>
 
9月 8
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●1:00
○2:00
             
●6:30                      

11日(月)・18日(月)・25日(月)は休演です。
28日(木)・29日(金)は貸切です。
28日(木)は貸切(1:00開演)ですが、Z席は販売します。
13日(水)・14日(木)・16日(土)の公演には、学生団体が入ります。
開場は開演の60分前です。

<前売り開始日>
  2000年6月25日(日)10:00〜

<チケット料金>
  @チケットぴあ
席種 S席 A席 B席
料金 6,300円 5,250円 3,150円

マクベスのチラシ力か、運命か―。新たな悲劇の深層。
 新国立劇場演劇部門の芸術監督・栗山民也(2000年7月就任)の企画により開幕する、2000/2001シーズン・演劇。その先陣を切るのがシェイクスピア四大悲劇のひとつとして、4世紀近くにわたり世界中で上演され続けている『マクベス』です。演出は、重厚な世界を描いて定評のある気鋭、鐘下辰男。王座への執着心から殺戮に殺戮を重ねるマクベスの中にひそむ人間の残虐性と脆さと危うさの多面体に光をあて、野性味あふれる舞台が力強く展開されていきます。マクベス役にはこれがストレートプレイに12年ぶりの出演となる鹿賀丈史を迎え、望み得るかぎりの最高のキャストによっておくる『マクベス』にどうぞご期待ください。

のがたり
 スコットランド軍の勇将の誉れ高いマクベスはノルウェー軍を打ち破り、スコットランド軍の武将・バンクォーとの凱旋の帰路、荒野で出会った魔女から将来王になるであろうと予言される。この話を知ったマクベス夫人は夫をけしかけ、夫妻はスコットランド王・ダンカンが自分たちの居城を訪れたのを機に、王の暗殺を決行する。これにより王位についたマクベスは、血塗られた己の行為に苦悩を抱きながらも、身の保全のために魔女の予言を一緒に聞いたバンクォーをも殺害する。しかし、その夜の宴席でバンクォーの亡霊を見たマクベスは錯乱し、宴は混乱をきたす。次第に常軌を逸し始めたマクベスは、魔女が王位を脅かすと予言する者たちを次々に殺害していく。当初、夫を奮い立たせていた夫人も、度重なる殺戮の恐怖のうちに絶命する。そしてマクベスも命運もついに尽きるときがやってくる。

「理性の人、マクベス」               鐘下辰男
 現存する『マクベス』は、他人の手が加わっているともいわれる。なるほどそうしたことを踏まえて一読すると、四大悲劇のひとつに数えられながら、つじつまのあわぬ箇所が見つかったりもする。しかしそれにもかかわらず、『マクベス』がこれだけ知名度の高いシェイクスピア作品であるのは、このドラマが持つ普遍性にあるのかもしれない。古今東西、『マクベス』的な権力闘争は枚挙にいとまがない。血に飢える豺狼(さいろう)の群。それらが疑心暗鬼となり、互いに牽制しあいながら、日夜暗闘を繰り返す下克上の世界は、日本でも戦国期に限らず数多く見られた現象だ。そうした状況において最も発揮されるもののひとつが、子孫繁栄という生物の持つ本能である。言うなれば、マクベス夫妻の最大の悲劇は、そうした極限にありながら自らの血を次世代に伝えるべき「子ども」を有していない所にあったのかもしれない。子孫繁栄という人間の持つ本能へと戦いを挑んだ、徹底的に理性の人―それがマクベスなのかもしれない。


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