オペラ
バレエ&ダンス
演劇
貸し劇場公演
バックステージツアー
新国立劇場Webボックスオフィス
ボックスオフィス
グループでのお申し込み

新・雨月物語

 
脚本  :鐘下辰男
演出  :鵜山仁 
美術  :堀尾幸男
音楽  :仙波清彦
照明  :山口暁 
音響  :深川定次
衣裳  :岸井克巳
殺陣  :渥美博
演出助手:山下悟
舞台監督:矢野森一

<日程>

1月 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26
○13:00            
○18:30
●19:00
           

S席:7,350円
A席:5,250円
B席:3,150円

前売開始 :1998年11月8日(日)10:00〜


   
 <出演者>
 風間杜夫      石田ひかり

 藤木孝       三浦賢二      田中耕二
 西凜太朗      青羽剛       渡部健一
 犬飼淳治      伊藤ゆきえ     千葉哲也
 日下由美      常田富士男



ものがたり

 豊臣秀吉が九州平定を成し遂げ、全国統一を控えた、天正15年(1587)の冬。大和吉野山中にも太閤見地の棹が入り始めた。
陶工・熊野源十郎は山中に、妻・宮木、妹夫婦の阿濱、藤兵衛と住んでいる。宮木はもともと里で暮らしていた遊女で、3年前の冬、遊郭から逃げたところを源十郎に助け出されたという過去をもつ。今でも時折、あの頃の自分は魂の抜けた「空蝉」だったと語る宮木。
彼らの生活は、凄惨なまでの飢えと闘う毎日だ。あの日、野心家の藤兵衛は里に降りて自分は侍に、源十郎は器を売って稼ごうという無謀な夢を語る。その言葉に心動かされる源十郎。
こうして宮木ひとりを残し、源十郎、藤兵衛、阿濱は一路里へ抜けるため、大蛇山に足を踏み入れた。その晩、雪に降り込められた三人は行者堂に身を寄せるが、そこでこの世の地獄に出逢う。冬であるのに耳をつんざくような蝉時雨。まるで夏が如く・・・・。
果たして源十郎と藤兵衛が目を覚ましたのは、宮木に生き写しの葛城という姫と、月雲とい老人が暮らす摩訶不思議な屋敷。そこには朱色の陶器が、妖しい光を放っているのだった。2人はいったい何処にいるのか、そして、彼らを待ち受けているものとは−。

 江戸時代後期にかかれた上田秋成の短編集を題材に、川口松太郎が創り上げた「雨月物語」は、小説、戯曲はもとより、溝口健二監督による傑作映画としても広く親しまれています。
この「雨月物語」に、活躍めざましい気鋭の劇作家・鐘下辰男があらたに大胆な脚色を施したのが「新・雨月物語」です。太閤検地がすすむむ戦国動乱期を時代背景に、山と里、現世と魔界という時空を彷徨いながら、男女の愛憎、芸術へのこだわりや、土地への執着などが鮮烈に展開していきます。この類い希な怪異譚の演出を手がけるのは、そのダイナミズムや、登場人物を多角的に捉える緻密な演出で定評の鵜山仁。
また主人公、陶工の源十郎に風間杜夫を迎え、その貞淑な妻・宮木と妖艶な姫・葛城という対照的な二役に石田ひかりが挑みます。さらに実力派演技陣の共演も大きな話題を呼ぶことでしょう。国民的名作にまた新しい風が吹き込まれる新国立劇場版「新・雨月物語」、どうぞご期待ください。


このページのトップへ