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マッチ売りの少女
Match Uri No Shojo
シリーズ「現在へ、日本の劇」3
小劇場 THE PIT

<スタッフ>
 
:別役実
演出 :坂手洋二
美術 :妹尾河童
照明 :竹林功
音響 :島猛
衣裳 :宮本宣子
ヘアメイク :林裕子
演出助手 :大江祥彦
舞台監督 :田中伸幸
芸術監督 :栗山民也
主催 :新国立劇場

<キャスト>
 
富司純子   猪熊恒和*   手塚とおる   寺島しのぶ
*近石真介氏は都合により出演できなくなりました。代わりまして、猪熊恒和氏が出演いたします。詳しくはここをクリックしてください。

<公演日程>
 
2003年4月 8日
(火)
9日
(水)
10日
(木)
11日
(金)
12日
(土)
13日
(日)
14日
(月)
15日
(火)
16日
(水)
17日
(木)
●1:00
○2:00
       
 
●6:00
○7:00
       

2003年4月 18日
(金)
19日
(土)
20日
(日)
21日
(月)
22日
(火)
23日
(水)
24日
(木)
25日
(金)
26日
(土)
27日
(日)
●1:00
○2:00
 
   
●6:00
○7:00
       
開場は開演の45分前です。

<前売り開始日>
  2003年2月11日(火・祝)10:00〜

<チケット料金>
 
席種 A席 B席
料金 5,250円 3,150円
@チケットぴあ

マッチ売りの少女のちらし大晦日の晩、子供を幼くして亡くした初老の夫婦が、「夜のお茶」の準備をしている。そこへ市役所から来たという見知らぬ女が訪れ、夫婦の実の娘だと告げる。かつて彼女は、マッチを男達に擦らせ、その炎が消えるまでのつかの間、スカートの中を見せる「マッチ売り」をしていたというのだ。そして、いるはずのない弟まで登場し・・・。
シリーズ「現在へ、日本の劇」、第3弾は『マッチ売りの少女』。現代演劇で不動の地位を保っている劇作家、別役実の初期を代表するとともに、戦後演劇作品の金字塔ともいうべき、まさに傑作です。アンデルセンの童話のイメージに日本の戦後史を重ねた、静謐で幻想的な外観をもつ一幕劇。登場人物は、小市民の一員たる夫婦、そのひそやかな家庭に入り込み、理不尽にも過去の責任を執拗に追及する女、女の影のごとき存在の弟の四人。奇妙に詩的でおかしみに満ちた台詞の応酬のなかに、戦後の混乱した社会の記憶、屈辱的な過去への想い、そしてしたたかに生きる人間の傲慢さが醒めた目で暴かれてゆきます。
早稲田小劇場が1966年に初演して以来、この多層的な不条理劇は多くの演劇人を刺激し、数々の実験的な取り組みが成されてきました。演出にあたるのは、社会派作品で評価を高めてきた坂手洋二。今回は、作品を貫く「ゆがみ」に着目。それぞれまさに人物像にぴたりとはまる、実力、個性ともに十分の出演者陣が、いかに絡まり、ゆがんだ作品世界が表現されていくのか、興味が尽きません。時代を斬った『マッチ売りの少女』、その上演史に大きな一歩が刻まれます。


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