最初に銭谷眞美新国立劇場運営財団理事長より式辞がありました。

「新国立劇場研修生としての自覚を持って、研修所における、海外講師も含めた世界トップレベルの講師陣による指導や、ANAスカラシップなどの、充実した研修における機会を存分に生かし、グローバル・トップクラスのプロへとつながる一歩を踏み出していってください。」

舞台に立つことを目指そうとした原点を思い出してください。そこには感動があったはずです。今度はあなた方が人々に感動を与える番です。
新国立劇場の舞台に立つことは言うまでもなく、世界へ羽ばたく人材が一人でも多く輩出されることを心から願っております。本日から、あなた方が夢をかなえるその瞬間までずっと応援し続けたいと思います。

「好きこそものの上手なれ」ということわざを皆さんにご紹介したいと思います。
バレエを愛し、バレエで苦しむことすら楽しいといった思いを色褪せることなく、この２年の研修期間、そしてその後も続くバレエ人生を通して持ち続けることができれば、必ずいつかは自分の理想とするバレエに近づけると確信しています。
これから始まる厳しくも楽しい研修の日々を頑張ってください。

一番大切なことは「人間力」です。
どんなことがあっても、心と思考を共に柔軟にしながら、様々なことに向かい合っていくタフな「人間力」をつけてほしいと思います。それがタフな演劇人になる秘訣だと思っています。そして演劇は世界の戯曲と出会うことで、世界の考え方、人と出会います。ぜひ皆さんも世界にも活躍の場を広げていける俳優になっていただきたいと思っています。

オペラ・バレエ・演劇の魅力は何といっても「ライブ・パフォーマンス」であることです。そして、ステージ上での表現が、観る人の心を動かすか否かにかかっています。皆様には研修を通して、幅広い技術、知識、教養を貪欲に身につけていただきたいと思います。文化庁としては、新国立劇場をグローバル時代にふさわしい劇場にしていきたいと思っております。研修を経た皆様が世界を舞台に活動し、その活躍をもって新国立劇場を内外から支える存在になられることを期待しております。

研修期間は瞬く間に過ぎていくことでしょう。この限られた期間に、各分野の素晴らしい講師の方々からいかに多くを学び、自分のものにしていただくか。皆様がこの研修期間を有意義に過ごされ、国内外の舞台で多くの観客に夢と感動をもたらす実演家に成長されることを心から期待しております。

ここ２年間中止となっていた海外研修も、昨年度から復活でき、私どもとしても大変嬉しく思っております。
私たちはコロナを乗り越え、再び多くの方々に海外に羽ばたいていっていただきたいと願っております。皆様におかれましても、海外研修を通じて、多くを学び、飛躍されることを心から願っております。
研修修了後には、日本の文化芸術界を代表されるプロフェッショナルとして、世界を舞台に活躍されることを期待しております。

オペラ研修所第25期生

・大竹悠生

・冨永春菜

・永尾渓一郎

・野口真瑚

・松浦宗梧

オペラ研修所第26期生

・後藤真菜美

・谷 菜々子

・中尾奎五

・渡邊美沙季

バレエ研修所第19期生

・小田那奈

・朔 元信

・神野日菜

・竹花治樹

・田尻紗菜
・堀之内 咲希

＊大竹悠生は当日欠席

詳しくはこちらをご覧ください。
＞ ANAスカラシップ（オペラ研修所）

＞ ANAスカラシップ（バレエ研修所）
＞ 新国立劇場若手俳優育成のための国内研修事業支援（演劇研修所）