新国立劇場からのお知らせ

「全国劇場・音楽堂等職員 舞台技術研修会」に(公財)新国立劇場運営財団技術部職員が講師として登壇しました

2021年12月20日(月)から22日(水)の3日間にわたり、新国立劇場中劇場にて"「全国劇場・音楽堂等職員 舞台技術研修会」-舞台演出を支える劇場技術研修-"(主催:文化庁、公益社団法人全国公立文化施設協会/協力:公益財団法人新国立劇場運営財団)が開催されました。

本研修会は、主に全国の劇場・音楽堂等の舞台技術担当職員の皆様や、舞台技術に関心のある方々を対象に、舞台技術を統括管理するために必要な、専門的知識や技術の習得を図ることを目的としたものです。

全4プログラムで構成された今回の研修会に、新国立劇場運営財団技術部職員5名が講師として登壇し、新国立劇場が誇る国内屈指の舞台機構・設備のご紹介や、バックステージツアーなどを交え、ご参加の皆様には研修にあたっていただきました。
舞台設備をいかにして効率的かつ効果的に舞台上演に反映していくのか、また、安全を最優先した公演準備のためにはどのような基準や運用を設けるべきなのか、研修会を通して、新国立劇場のノウハウが全国の劇場・音楽堂での管理運営に役立つことを願っております。

新国立劇場は、1997年の開場以来世界水準の公演の制作、上演を行ってまいりました。一流の舞台上演を実現するためには、最新鋭の舞台設備、そして一流の舞台技術スタッフの存在が必要不可欠です。今後も、舞台の基盤を支える専門的人材を育成し、全国の舞台技術者との連携・協力を図ることで、現代舞台芸術の発展に尽くしてまいります。

全国の劇場・音楽堂等の舞台技術担当職員を対象とした劇場内見学は随時承っております。
お問合せはこちらから。

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新国立劇場運営財団技術部長:濱よりご挨拶
当劇場が運用している安全な公演準備のための指針やガイドラインなどについて、重点的にご説明しました。
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研修の仕込みを行いつつ、照明課長:立田からは照明設備についてご説明しました。
オペラ・バレエなど再演も多い新国立劇場は、各プロダクションの照明が自動でセットアップできるような機構を擁しており、効率的な公演準備を可能にしています。
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ご参加の皆様には、新国立劇場の奈落や、組み立て場、楽屋などを含む舞台の裏側も初日にご見学いただきました。

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舞台課長の櫻井が劇場の舞台機構をご紹介。
迫りや盆舞台がダイナミックに動く様子や、天井が開閉する変幻自在な舞台機構に時折歓声が聞こえました。
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客席形状を変えることのできる中劇場は、壁が開閉することで客席部分を拡張することができます。
その場合の音響設備などにも関心が集まり、音響課長の上田がご説明いたしました。
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2日目には、演出プランに応じてどのスモークマシーンを選択し、効果的に活用するかを、新国立劇場の舞台でも舞台監督を務める澁谷氏にご説明頂きました。
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続いて、様々な幕設備(スクリーン等)を活用した投影効果の実証実験を技術統括室長の小西の進行により行いました。
素材によって映像の見え方は如実に異なり、演出家の要望に応じて機材を選択する必要があります。