演劇公演関連ニュース
演劇『りんごが落ちる』にて目や耳に障がいを持つお客様への観劇サポートを実施いたしました
2026年6月22日(月)、24日(水)、26(金)、27(土)の演劇『りんごが落ちる』にて、目や耳に障がいを持つお客様向けのサポートを実施いたしました。
『りんごが落ちる』は、小川絵梨子芸術監督の任期最後のシリーズ企画「いま、ここに──」を締めくくる、ノゾエ征爾の新作書下ろし作品です。現代を生きる誰もが抱える心の痛みをモノともしないタフさに憧れながらも、生きづらさを感じている人々が、「recover」や「cure」をキーワードに、愛情いっぱいに描きだされます。本作を十分にお楽しみいただけるよう、実施したサポート内容およびサービスの詳細をご紹介いたします。
目に障がいをお持ちの方向けの観劇サポート(6月22日(月)、6月24日(水)開催)
事前舞台説明会
新国立劇場では、視覚に障がいをお持ちのお客様にも舞台を深くご堪能いただけるよう、事前舞台説明会を実施しています。
ホワイエでは、日本舞台美術家協会が製作した「触る模型」を触ることで、座席位置や舞台の構造を立体的に確認していただきました。また、劇中で使用する小道具などにも実際に触れていただきました。



ホワイエでのご説明に続き、参加者の皆様には公演が上演される小劇場内へ移動し舞台へ上がっていただきました。そこではスタッフが舞台を歩きながら声を出したり手を叩くことで生まれる声の響きや音の広がりを通じて、劇場の奥行きや広さを体感していただきました。


上演中のリアルタイム音声ガイド
上演中には、リアルタイム音声ガイドのサービスもご利用いただけます。これは、舞台上の照明や装置、小道具、俳優の動きなどをナレーターが別ブースから解説し、その音声を舞台の生音と同時にイヤホンでお聞きいただくものです。片耳のみのイヤホン使用のため、俳優の声や舞台の音を妨げることはありません。
ナレーターが台詞の合間を縫って会話以外の動きや場面の情報を簡潔かつ丁寧にお伝えします。また、開演直前には作品の見どころや出演者の衣裳などを解説する時間も設けられ、物語を一層楽しんでいただけるよう工夫されています。
お客様の声
「スタッフの皆さんに丁寧にサポートしていただけて、お芝居を楽しむことができました。」
「当事者の気持ちに寄り添ってくれていた。」
「音声ガイドはイメージがつきやすくて良かったです。」
「色々な演劇にサポートが付くと嬉しいです。」など
耳に障がいをお持ちの方向けの観劇サポート(6月26日(金)、6月27日(土)開催)
ポータブル字幕機の貸出

音の情報を文字でご覧いただけるポータブル字幕機をお貸し出しいたしました。
ご使用いただくポータブル字幕機は、スマートフォンサイズ。アームスタンドを用いてクリップで座席に固定できるためハンズフリーで公演をお楽しみいただけます。専用のアプリケーションを使用しており、自動でテキストが切り替わるため、お客様ご自身での操作は不要です。また、画面にフィルムを貼っているため、光漏れの心配もなく公演に集中していただけます。
表示される字幕はバリアフリー字幕となっており、文字には色やフォントの工夫が施されています。文字は役名ごとに色分けされているため、台詞の多い公演でもどの役の台詞かが一目で分かるほか、台詞のニュアンスが伝わるようフォントを変えるなどされています。さらに、効果音や音楽を♪マークなどで表示することで、視覚的に音の変化を把握することができます。
画面にはフィルムが施されているため、光漏れの心配はございません。
手話通訳などの受付時のサポート
耳に障がいをお持ちのお客様向けの観劇サポートの受付では、事前に準備したご案内シートに加え、手話通訳者や要約筆記者を配置しています。チケットの受け渡しなどのご案内のほか、その場でのご質問にもお答えできる体制を整えております。
また、会場スタッフは視覚的にお客様をご案内できるよう、会話用のフリップを準備しています。新国立劇場の主催公演では、案内係が指差し会話表や筆談具、音声・文字変換アプリも準備しておりますので、お困りの際はどうぞお気軽にお近くの係員にお声がけください。


お客様の声
「字幕のおかげで今回もとても楽しめました。舞台なのか日常なのか現在なのか過去なのか妄想なのか、いろんな解釈がきて面白かったです。」
「とても良かった。 視覚情報がない音についての字幕が助かりました。(秒針のカチカチ、ドアの音など。)登場するときの機械的な声には気がつけなかったので、とても助けになりました。」など
新国立劇場は、多くの方にとって舞台芸術や劇場が身近なものになりますよう、これからも様々な取り組みを続けてまいります。
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