シェイクスピアの戯曲のなかでは上演回数もそれほど多くはなく、登場人物も屈折したキャラクターが多く、"ダークコメディ(暗い喜劇)"と呼ばれる『尺には尺を』と『終わりよければすべてよし』。この二作は同時期に執筆されたと推測され、悲劇とも喜劇ともつかない、その結末から「問題劇」とも分類されます。シェイクスピア作品の中では、数少ない、女性が物語の主軸となる、この二作を交互上演するという日本初の公演が、本日10月18日(水)、ついに幕をあけました。
本日、初日を迎えた『尺には尺を』は、岡本健一演じる「アンジェロ」とソニン演じる「イザベラ」の激しい攻防と、それぞれの葛藤に客席は熱気に包まれました。観劇後には、権力、ハラスメントなど400年以上前に書かれたとは思えぬ、シェイクスピアの驚くべき同時代性と、そして波紋を呼ぶその結末について、お客様同士で語らう姿が見受けられました。明日は、交互上演のもう一つの演目『終わりよければすべてよし』が開幕いたします。初日公演の目前に、一足早くメディアに向けて公開フォトコールと初日前会見を行いました。会見の模様は、後日レポートを公開いたします。どうぞお楽しみに。