演劇公演関連ニュース

新国立劇場フルオーディション企画『東京ローズ』出演者オーディションのお知らせ

  

フルオーディション企画 第6弾は初のミュージカル!
2019年に英国で発表された『東京ローズ』を、23年12月に上演します!!

  

小川絵梨子芸術監督が、その就任とともに打ち出した柱の一つ、「すべての出演者をオーディションで決定する」フルオーディション企画、その第6弾の詳細が決まりました!

2019年より始まりました本企画、第6弾となる今回は初のミュージカル作品となります。演出は、ストレートプレイからミュージカルまで多彩な作品を手掛け、海外にも活躍の場を広げる藤田俊太郎が手掛けます。2022年11月24日より応募を開始、23年1月末から2月にかけてオーディションを開催、合格者には23年10月からスタートする稽古に参加、12月の公演に出演していただきます。

皆様からのご応募、心よりお待ちしております!!

<芸術監督・小川絵梨子より>

2018/19シーズンより続けて来たフルオーディションの企画ですが、この度、初めてのミュージカル作品に挑戦します。毎年、夏季に中高生向けの演劇ワークショップを開催しているのですが、多くの参加者がミュージカル作品への興味を持っています。「ストレートプレイ」と区分けされる、いわゆる歌の無いセリフだけのお芝居も、ミュージカルも、その根本は同じであると考えてはおりますが、この度、ミュージカル作品への初挑戦をもって、オーディション企画の更なる発展と可能性の拡大を目指して参ります。

作品の『東京ローズ』はイギリスで初演されたばかりの新作です。ロンドンの若いクリエーターたちによる作品となり、この度の日本での上演に当たっては、大変に快く、全面的な協力をして下さることとなりました。演出には、以前よりフルオーディションでのミュージカルにとても興味を持って下さっていた藤田俊太郎さんをお迎えしております。

これまでの作品では機会のないとお考えになっていた方々にも、もし本作に興味を持って頂けましたら、ぜひオーディションにご参加頂けましたら幸いです。どうぞよろしくお願い申し上げます。


<演出家・藤田俊太郎より>

2019年に女性を中心としたイギリスのカンパニーBURNT LEMON THEATREが立ち上げた、女性だけのキャストでお届けする『東京ローズ』の日本初演を演出することに大きな喜びを感じています。


作品のテーマは「アイデンティティ」「ルーツ」「未来」です。

物語の主人公はアイバ・戸栗・ダキノ。東京ローズと呼ばれ、太平洋戦争が開戦した激動の中自分の意志や出生に誇りを持って生きた日系二世の女性です。

誰もが生きるのに必死だった時代。彼女は、戦中日本ではアメリカ人として存在を問われ、戦後アメリカの反日感情が渦巻く中では反逆罪に問われました。アイバは格闘し続けました。

私たちのカンパニーは、アイバの人生を追体験しながら、2020年以降見失いがちだと思えるもの・力強く他者と共鳴して生きる力を演劇として創りたいと思います。

この作品は、運命に翻弄されアイデンティティが揺らぐ中、アイバがどう生きたのかを、後世に伝えていくという構造でつくられています。

彼女は様々な立場、国籍の者たちと出会い、立ち止まり、関係を築こうと努力します。

特に戦前、戦中、戦後の10年。私は、それぞれの時代を6人の役者によってリレー形式で演じ分けていくという演出をします。つまりカンパニーのキャスト全員が一度はアイバ・戸栗・ダキノを演じ、歌のソロがあります。アイバを演じていない時は、アイバが関係した様々な男性・女性の

役を演じます。罪を問われ'裁かれる側'と、罪を問い'裁く側'を演じ分けていくことになります。

作品のテーマである、私たちが生きる今の「ルーツ」を、自分の「アイデンティティ」を深く考えながら、「未来」に向かう力を表現したい。

ミュージカル『東京ローズ』を演劇のドラマとして役者の皆さんとの対話を大事にしながら立ち上げていきたいと思います。

演劇を届ける喜びを、共に感じ、覚悟を持って現場で仕事をしたいというたくさんの皆様の応募をお待ちしております。

いただいた音源は責任を持って全て大切に聴かせていただきます。なにとぞ宜しくお願い致します。

藤田俊太郎プロフィール]

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東京藝術大学美術学部先端芸術表現科卒業。在学中の2004年、ニナガワ・スタジオに入り、15年まで蜷川幸雄作品に演出助手として携わる。ミュージカル『The Beautiful Game』の演出で第22回読売演劇大賞優秀演出家賞、杉村春子賞を、ミュージカル『ジャージー・ボーイズ』の演出で第24回読売演劇大賞優秀演出家賞を、『ジャージー・ボーイズ』『手紙2017』の演出で第42回菊田一夫演劇賞を、絢爛豪華祝祭音楽劇『天保十二年のシェイクスピア』、ミュージカル『NINE』『VIOLET』の演出で第28回読売演劇大賞最優秀演出家賞、第42回松尾芸能賞優秀賞演劇部門をそれぞれ受賞。そのほかの主な演出作品に、『ラヴ・レターズ』『ミネオラ・ツインズ』『ピーター・パン』『Take Me Out』『sound theater Ⅵ・Ⅶ』『ダニーと紺碧の海』、美女音楽劇『人魚姫』『話してくれ、雨のように...』『喜劇一幕・虹艶聖夜』など。新国立劇場では、『東京ゴッドファーザーズ』を演出。


<BURNT LEMON THEATREと"TOKYO ROSE">
BURNT LEMON THEATRE は2017年に活動を開始した英国の女性を中心メンバーとした演劇集団。「TOKYO ROSE」の作家キャラ・ボルドウィン、英国版の演出を手掛けたハンナ・ベンソンをはじめ、メンバーの多くが演出と俳優、振付と俳優、作曲と俳優、など公演においては色々な役割を兼任しながら作品創作を行っている。

本国では次代を担う演劇集団として、今最も注目を浴びる演劇集団である。

"TOKYO ROSE"は2019年にエディンバラ・フリンジで初演され、完売したBURNT LEMON THEATREの代表作で、その年のUNTAPPED AWARD、Les Enfants Terribles Stepladder Award を受賞。ディベロップを重ねながら2021年に英国内ツアーを行った、日本軍が第二次世界大戦中におこなった連合国側向けプロパガンダ放送の女性アナウンサー「東京ローズ」として唯一知られているアイバ・戸栗・ダキノを描いた物語である。

  

公演概要

『東京ローズ』
作・詞:メリー・ユーン&キャラ・ボルドウィン  作曲:ウィリアム・パトリック・ハリソン
演出:藤田俊太郎  音楽監督:深沢桂子

▶公演日程:2023年12月公演予定
▶稽古日程:2023年10月中旬 稽古開始予定 於:新国立劇場内リハーサル室
▶公演会場:新国立劇場 小劇場

▶ものがたり
「Who is Tokyo Rose?」

アイバは1916年にアメリカで生まれアメリカで育った日系二世。日本語の教育を受けることなく1929~30年代のアメリカで青春を過ごした。

叔母の見舞いのために25歳で来日し、すぐに帰国するはずが、時代は第二次世界大戦へと突入、アメリカへの帰国も不可能となってしまう。そこでアイバは、母語の英語を生かし、タイピストと短波放送傍受の仕事に就く。戦争によって起こる分断や、離散、別れ。多くの人々を襲った不幸がアイバ自身とその家族の身にも降りかかる。

やがてラジオ・トウキョウ放送「ゼロ・アワー」の女性アナウンサーとして原稿を読むことになったアイバ。その女性たちをアメリカ兵たちは「東京ローズ」と呼んだ。終戦後、アイバが行っていたことは、日本軍がおこなった連合国側向けプロパガンダ放送であったとされ、本国アメリカに強制送還され、国家反逆罪で起訴されてしまう。


戦中日本の悪名高きDJ「東京ローズ」であった罪を問われているアイバ。彼女は本当に皆が言うような悪人だったのか......?


▶参考資料
BURNT LEMON THEATRE"TOKYO ROSE" https://www.burntlemontheatre.com/tokyo-rose

  

オーディション概要            

1. 募集内容 女性6名 

※出演者は全員、アイバを含め、複数の役を演じます。
 アイバは意志が強く、快活で聡明、他者に自分の生き方をはっきりと提示する女性です。

・A...20代 ハナ、アイバ+5役

   ハナ 戸栗商店で働く少女

      ラストシーンに登場して物語を未来に橋渡しする役割

   アイバ(来日前大学生時代)

   新聞少年(10代)

   ケンキチ(20代ラジオ番組ゼロアワーディレクター男性)

   ソープ(日本駐在アメリカ陸軍大将)

   警備人(巣鴨プリズン)

   看守(ウエストバージニア女性刑務所)

・B...30代 パパ、アイバ+6役

   アイバのパパ 遵

      アメリカ在住。裁判を続けるアイバを見守る。

   アイバ(1941年日本に降り立ち叔母と一緒に暮らす時代)

   判事(サンフランシスコ連邦裁判所裁判男性)

   サチコ(アイバの大学の学生)

   ジョージ(ラジオ番組ゼロアワーディレクター男性)

   ブランディッチ(アメリカ人ジャーナリスト男性)

   叔母シズ(アイバママの妹日本在住2幕)

   郵便局員

C...30代 ディウォルフ、上田、アイバ+3役

   トーマス・ディウォルフ

     サンフランシスコ連邦裁判所裁判検事男性、一貫してアイバを詰問する。

   クリフォード上田

     JACL:日系アメリカ人市民リーグ国内委員会代表男性。

    アイバの失われた市民権奪還のために署名運動を促進する。

   アイバ(1943年ラジオ東京で働き始める時代)

   戦前日本の労働者

   記者(連合軍ジャーナリスト)

   警備人(巣鴨プリズン)

・D...30代後半~40代後半 フミ、アイバ+3役

   アイバの母フミ

    アメリカ在住で、アイバに日本の教育を押し付けないで自由に育てた。

   アイバ(終戦の前ラジオ東京で仕事をしている時代)

   ミスター藤原(特高外事課 アイバを強引に日本国籍にしようとする)

   ルース(ラジオ東京アナウンサー女性)

   ハナのママ

・E...40代~50代 シズ、アイバ+4役

   叔母シズ

     アイバママの妹日本在住。

     日本に滞在したアイバを守ろうとしたが立場の違いから別れることとなる。

   アイバ(1945年終戦後罪に問われる時代)

   アイバのパパ遵(アメリカ在住1幕)

   サリー(ラジオ東京職員女性)

   カズンズ(日本駐在の連合軍イギリス少佐男性)

   アメリカ人リポーター(女性)

・F...身長165cm以上/30代以上であればOK コリンズ、アイバ+1役

   ウェン・コリンズ

     作品全体の狂言回し。

     1949年開始サンフランシスコ連邦裁判所裁判アイバの弁護士男性。

     弁護士であり、時間を超越して何度も孤独になるアイバを見守る存在。

   アイバ・戸栗・ダキノ(晩年)

   記者(連合軍ジャーナリスト男性)

※役の年齢設定に関わらず、「4. 応募資格」に該当する方はどなたでもエントリー可能です。



2.
オーディション開催期間

2023年1月22日(日)~2月6日(月)  会場:新国立劇場内 リハーサル室


3. 応募期間

2022年11月25日(金)~12月16日(金)23:59マデ  ※オンライン受付のみ。



4.
応募資格  下記条件をすべて満たしている方

18歳以上。

・「6. 選考方法」の項に明記されている期間の内、

 一次選考開催期間、二次選考開催期間中、最低でもそれぞれ2日間程度は参加可能な方

・2023年10月中旬~12月末(予定)までの稽古・本番にすべて参加可能な方



5.
応募方法  下記をご用意の上、エントリーフォームからご応募ください。

        応募はオンライン受付のみです。


エントリーフォームURL:https://nntt.form.kintoneapp.com/public/tokyoroseaudition2023


【歌唱映像について】

・今あなたが1番歌いたい歌1曲の、歌いたいフレーズから1分以内で撮影してください。

 言語は問いません。ミュージカル作品の楽曲に限定いたしません。

・冒頭に全身を入れた動画5秒以内を入れてください。歌唱部分はバストアップでお願いします。

・映像のタイトルに「ご自身の名前」をつけて、Youtubeに限定公開でアップしてください。

・Youtube限定公開設定後、再生可能であるかどうかを必ずチェックしてください。

・エントリーフォーム内「歌唱映像URL」欄にURLを間違いなくご入力ください。


・収録は1曲のみ。複数曲収録は失格となります。

・伴奏がある場合は歌声がきちんと聴こえるよう、音量バランスにご留意ください。

・ご自身のライブ映像でお客様の感性や音響バランスで歌声が聞こえづらいもの、

複数人で歌っているもの、歌唱部分がバストアップ映像ではなくお顔が見えづらいものは失格となります。

・なりすまし、動画加工は固くお断り申し上げます。


【エントリーシート(所定用紙)】

[オーディション概要]  PDF

[エントリーシート]   Excel  PDF

※所定の用紙以外でのエントリーは受け付けません。

※添付は必ずPDF形式にてお願いします。

※添付時にはファイル名を「希望役_お名前」にしてください。(例:D_新国花子)

※記入事項、歌唱映像、必要書類、写真等に不備があった場合はエントリーを受け付けません。



6.
選考過程


① 書類・歌(映像)選考
 
※1/5追記:選考結果メールはお送りしております。

選考結果はメールにて12月29日(木)までにお知らせいたします。

※書類選考を通過された方には、課題曲選考についてのお知らせをいたします。

 選考結果が到着次第、速やかに内容をご確認の上、記載された期日までに必ず、課題曲映像をお送りください。


② 課題曲(映像)選考

対象者:書類選考通過者

内 容:書類選考通過者には『東京ローズ』より課題曲「Hello America」の資料をお送りします。

    書類提出時と同じく、歌唱映像をお送りください。

提出締切:2023年1月6日(金)


選考結果はメールにて2023年1月16日(月)までにお知らせいたします。


▶参考資料

"Hello America"  https://youtu.be/44OSIx-V8mw


③ 一次選考[グループオーディション]

対象者:課題曲選考通過者

日 程:2023年1月22日(日)~1月31日(火)

※選考期間中のどこか一日、60分~80分程度の審査にご参加いただきます。

※選考次第でご参加をお願いする日程が増える場合もございます。


一次選考結果は1月31日(火)中に メールにてご連絡いたします。


④ 二次選考[グループオーディション]

対象者:一次選考通過者

日 程:2023年2月2日(木)~6日(月)

※選考期間中のどこか一日、90分程度の審査にご参加いただきます。

※選考次第でご参加をお願いする日程が増える場合もございます。


二次選考結果は2月10日(金)までに メールにてご連絡いたします。



7.
注意事項 必ずお読みください。


[
エントリーについて]

・エントリーはエントリーフォームからのオンラインのみです。

・年齢、経験は問いません。

・役の年齢設定に関わらず、「4. 応募資格」に該当する方はどなたでもエントリー可能です。

・フォームの記入事項、歌唱映像、エントリーシート、写真等に不備があった場合は

エントリーを受け付けません。


[
ご連絡先メールアドレスについて]

・選考結果や一次、二次選考のご参加日等はすべてメールにてのお知らせとなります。

 お知らせいただくメールアドレスは、下記アドレスからのからのメールが受信可能な状態に

 設定してください。


新国立劇場『東京ローズ』オーディション係

nntt_drama_audition_tokyorose2023@nntt.jac.go.jp


[オーディション参加時の諸注意]

・新型コロナウイルス感染防止対策のため、オーディション参加者の皆様には来館時の検温、

 不織布もしくはそれに準ずるマスク着用のご協力をお願いいたします。

・37.5℃以上の発熱、体調不良等があった場合は、絶対に無理はせず、ご来館をお控えください。

・ご提出いただいたエントリーシートの返却はいたしません。すべての選考終了後、速やかに

 処分いたします。


8. 問合せ先

新国立劇場制作部演劇『東京ローズ』オーディション係

TEL:03-5352-5845[平日11:00~18:00]

E-mail:nntt_drama_audition_tokyorose2023@nntt.jac.go.jp