オペラ研修所ニュース
【レポート】オペラ研修所 第25・26期イタリア研修(ミラノ・スカラ座アカデミー)
ANAスカラシップによるオペラ研修所のミラノ研修がミラノ・スカラ座アカデミーで実施されました
この海外研修は、2016年より全日本空輸株式会社と新国立劇場によって創設された「ANAスカラシップ」制度の一環として実施されています。
▶オペラ研修所「ANAスカラシップ」についてはこちら
オペラ研修所の海外研修については、ヨーロッパの歌劇場と密接なつながりのある研修機関で研修を行い、優れた芸術家の指導を受けるとともに、オペラが育まれた国の文化に直接触れることなどを目的に実施しています。
今回はオペラ研修所第25期の大竹悠生と第26期4名(後藤真菜美、谷 菜々子、中尾奎五、渡邊美沙季)が約1か月にわたりミラノ研修を行い、ミラノ・スカラ座アカデミーの実施する特別レッスンを受講しました。
研修者たちは、第一線で活躍する声楽家やコレペティートルによる歌唱レッスンをはじめ、演技やイタリア語のレッスンなど日々様々なプログラムに参加するなど、大変貴重な経験となりました。
【研修者のレポート抜粋】
・「イタリアの低い湿度や石造りの建物という環境下で先生方に教わった発声方法を試せたことで、声がより空気に乗ってよく響くという感覚を体感で強く感じることができ、その重要性を再認識できました。」(大竹悠生)
・「作曲家が言葉からどのような意図を持って、その旋律に表現したのか。レッスンで先生方にご指導いただいて、言葉と旋律が合致した瞬間のあの感覚は忘れられません。」(後藤真菜美)
・「先生方は イタリア人の当たり前 を言語化し一つ一つ丁寧に伝えてくださり、イタリアで学んだ曲は今後も歌い育てていきたいと思う大事なものになりました。」(谷 菜々子)
・「歌唱における発声面のご指導では、先生方が理想とする音色や技術に一貫性があり、イタリアの伝統的な歌唱法であるベルカント唱法の存在を身を以て体感することができました。」(中尾奎五)
・「日本人が意識すべき子音の扱いや、言葉からフレーズをどのように作り出していくのかといったことについて、先生方が丁寧に指導してくださいました。」(渡邊美沙季)
このミラノ研修を通して、研修者たちが多くのことを学び、世界で活躍できるオペラ歌手になる決意を新たにしたことが伺えます。
こうした海外研修などの貴重な経験や、世界でもトップクラスの指導を受けた研修所修了者は、プロフェッショナルな舞台人として、国内外で目覚ましい活躍を遂げています。
ぜひ劇場で、こうした日頃の研修の成果をご覧ください。
今後とも研修者への皆様の温かいご支援、ご声援をお願いいたします。