オペラ研修所ニュース
【Press Release】F.プーランクの傑作オペラ『カルメル会修道女の対話』いよいよ上演!
F.プーランクの衝撃的大作オペラ『カルメル会修道女の対話』が3月1日(金)から3日(日)まで新国立劇場中劇場にて上演される。
上演機会稀有なこの傑作の上演には、J.ストックハマーを指揮に 、S.グレーグラーを演出に迎え、城 宏憲、宮地江奈等第一線で活躍する出身歌手を擁し、 新国立劇場オペラ研修所が総力を結集し、 今年度修了公演として上演する。
『カルメル会修道女の対話』は、20世紀フランスを代表する作曲家フランシス・プーランクが作曲を手掛けたオペラです。
原作はドイツの作家ゲルトルート・フォン・ル・フォールの小説『断頭台下の最後の女』。
フランスの作家ジョルジュ・ベルナノスが映画化のためにこれを台本化しましたが、プーランクがその台本を気に入り、映画に先んじて音楽が書き上げられ、オペラが完成しました。
プーランクは昨年没後60年を迎えたこともあり、その作品が再び注目を集めています。
物語はフランス革命期のパリにおける、コンピエーニュのカルメル会修道女の処刑という衝撃的な史実を題材としています。
ヒロインのブランシュをはじめとするカルメル会修道女たちが革命の波にもまれる苦悩、そしてついには殉教へと向かう修道女たちの祈りが、儚くも美しい音楽によって彩られます。
修了公演となる当公演では、研修生たちがこの20世紀最大の傑作に正面から向き合い、全力で取り組んだ成果をご披露します。
また、指揮にはジョナサン・ストックハマーを、演出・演技指導にはシュテファン・グレーグラーを、そして国内外の第一線で活躍中の当研修所出身歌手も多数迎え、本格的な舞台を作り上げます。
3年次の第24期生たちにとっては、この公演が実質的なプロの歌手としてのデビューとなり、今後の歌手活動に大きく影響する大切な舞台となります。若き精鋭たちの飛翔の瞬間にぜひお立会いください!
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【公演概要】
公演名:
フランシス・プーランク『カルメル会修道女の対話』
全3幕<フランス語上演/日本語字幕付>
公演日時:
2024年3月1日(金)18:00、2日(土)14:00 、3日(日)14:00
会 場:新国立劇場 中劇場
スタッフ
【作 曲】フランシス・プーランク
【台 本】ジョルジュ・ベルナノス
【指 揮】ジョナサン・ストックハマー
【演出・演技指導】シュテファン・グレーグラー
【照 明】鈴木武人
【音 響】青木駿平
【衣裳コーディネーター】増田恵美(モマ・ワークショップ)
【管弦楽】東京フィルハーモニー交響楽団
【オペラ研修所長】佐藤正浩
【主 催】新国立劇場
◇第24期生[3年次]
大城みなみ(メゾソプラノ) 大髙レナ(ソプラノ) 佐藤克彦(バリトン) 長冨将士(バリトン)
前島眞奈美(メゾソプラノ)
◇第25期生[2年次]
大竹悠生(ソプラノ)※療養中のため降板 冨永春菜(ソプラノ) 永尾渓一郎(テノール) 野口真瑚(ソプラノ)
松浦宗梧(バリトン)
◇第26期生[1年次]
後藤真菜美(メゾソプラノ)、谷 菜々子(ソプラノ)、中尾奎五(バリトン)、渡邊美沙季(ソプラノ)
◇賛助出演
小林紗季子(第9期修了) 城 宏憲(第10期修了) 岸浪愛学(第16期修了) 宮地江奈(第18期修了)
水野 優(第19期修了) 一條翠葉(第20期修了) 斉藤真歩(第20期修了) 河田まりか(第23期修了) ほか
◇アンサンブル・ソリスト/合 唱
武蔵野音楽大学(協力)
チケット料金(10%税込)
全席指定4,950円 Z席 1,650円
○クラブ・ジ・アトレ会員割引含め、各種割引はございません。
チケット取り扱い
お電話でのお求め:新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999
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【Pコード:255-235】
作品案内
◆あらすじ
〈第一幕〉
1789年、革命下のパリ。騎士ド・ラ・フォルスは、妹ブランシュの馬車が暴徒に取り囲まれてしまったとの知らせを聞き、妹の身を案じている。
間もなくブランシュが戻り、騎士は安堵するが、彼女は父ド・ラ・フォルス侯爵にコンピエーニュのカルメル会修道院に入りたいと告白する。
数週間後、ブランシュは修道院長のクロワシー夫人に修道院への入会を申し出る。修道院長は、ここは世の危険から逃れるための場所ではないと戒めるが、ついに入会が認められる。
修道女となったブランシュは、上機嫌な修道女コンスタンスに対し、院長が病に伏している時に不謹慎だと責める。コンスタンスは、院長のためならこの身を捧げても良いと返し、ブランシュと自分が同じ日に死ぬ夢を見たと語る。
病室では、院長が死の恐怖に怯えながらも、ブランシュの行く末を案じ、修道女長マリーに彼女のことを託す。部屋に入ってきたブランシュに分かれを告げ、諭す院長。
ブランシュが部屋を後にするや否や、院長は苦痛に耐えきれず錯乱する。ブランシュが再び戻ってくると、修道院長は正気を取り戻し、そのまま亡くなっていった。
〈第二幕〉
礼拝堂で院長の棺の番をするブランシュとコンスタンス。コンスタンスが次の番を呼びに行ってしまうと、ブランシュは怖くなり、逃げ出そうとする。
そこへマリーがやってきて、ブランシュを咎めながらも、あまり落ち込まないようにと諭し、ともに礼拝堂を後にする。
修士会室。新しい修道院長に選ばれたリドワーヌ夫人が就任の挨拶をし、今後どんな危険が訪れても、祈り以外に気を取られてはならないと修道女たちを戒める。
ある日、国外逃亡を決意した騎士が妹との面会に訪れ、ブランシュを連れ出そうと説得するが、彼女は修道院に留まることを選ぶ。
後に、宗教活動が政府により禁じられたことを受け、最後のミサを執り行った司祭は、身を隠すため去ってゆく。
マリーは殉教こそが教会を守る道と語るが、院長は自ら殉教を選ぶ権利はないと退ける。そこへ司祭が兵隊と群衆に追われ逃げ帰ってくると、次いで修道院の門前に群衆が押し寄せてくる。
修道女たちの抵抗も虚しく門が開かれると、立法議会が全ての宗教施設の閉鎖と売却を命じたことを、人民委員らが宣告するのだった。
〈第三幕〉
廃墟となった礼拝堂。 院長不在の間、マリーの提案で殉教の誓願を立てるための秘密投票が行われる。殉教の誓願が成立すると、ブランシュは怯えて修道院から逃げ出してしまう。
院長がパリから戻ると、修道女たちは平服に着替え、修道院を後にする。
一方、旧ド・ラ・フォルス侯邸に戻ったブランシュは、群衆に占拠されたかつての自宅で召使として働いていた。
ある日彼女は、修道女たちが逮捕されたという噂を耳にする。修道女たちが監獄で過ごす最初の夜、院長は自らも殉教の誓願を立てることを宣言する。
コンスタンスは、ブランシュのことを気がかりに思うが、必ず戻ってくると信じている。やがて看守が牢獄に入ってくると、革命裁判所による修道女全員の死刑宣告が告げられる。
革命広場。聖母マリアを讃える「サルヴェ・レジーナ」を歌いながら一人ずつ断頭台へ向かう修道女たち。
コンスタンスが最後の一人として断頭台に上ったとき、群衆の中にブランシュを見つけ微笑むも、ギロチンは落ち、歌が途絶える。
歌を引き継いだブランシュは自ら断頭台へと上り、命を絶つのだった。
◆登場人物
【ド・ラ・フォルス侯爵】ブランシュの父
【ブランシュ】侯爵家ド・ラ・フォルス家の令嬢 カルメル会修道院に入る
【騎士ド・ラ・フォルス】ブランシュの兄
【マダム・ド・クロワシー】現修道院長
【マダム・リドワーヌ】新修道院長
【マリー修道女長】
【コンスタンス修道女】
【ジャンヌ修道女】
【マチルド修道女】
【司祭】
【第一の人民委員】
【第二の人民委員】
【ティエリー】
【ジャヴリノ】
【看守】
【役人】
【修道女たち】
アンヌ修道女
ジェラール修道女 ほか
キャスト
3月1日(金)18:00/3日(日)14:00
【ド・ラ・フォルス侯爵】佐藤克彦(第24期)
【ブランシュ】冨永春菜(第25期)
【騎士】城 宏憲(第10期修了)
【マダム・ド・クロワシー】前島眞奈美(第24期)
【マダム・リドワーヌ】大髙レナ(第24期)
【マリー修道女長】大城みなみ(第24期)
【コンスタンス修道女】渡邊美沙季(第26期)
【ジャンヌ修道女】小林紗季子(第9期修了)
【マチルド修道女】一條翠葉(第20期修了)
【司祭】永尾渓一郎(第25期)
【第一の人民委員】水野 優(第19期修了)
【第二の人民委員/ティエリー】松浦宗梧(第25期)
【ジャヴリノ/看守】中尾奎五(第26期)
【役人】長冨将士(第24期)
【修道女たち】
アンヌ修道女:河田まりか(第23期修了)
ジェラール修道女:斉藤真歩(第20期修了)ほか
3月2日(土)14:00
【ド・ラ・フォルス侯爵】長冨将士(第24期)
【ブランシュ】野口真瑚(第25期)
【騎士】岸浪愛学(第16期修了)
【マダム・ド・クロワシー】小林紗季子(第9期修了)
【マダム・リドワーヌ】宮地江奈(第18期修了)
【マリー修道女長】後藤真菜美(第26期)
【コンスタンス修道女】谷 菜々子(第26期)
【ジャンヌ修道女】前島眞奈美(第24期)
【マチルド修道女】一條翠葉(第20期修了)
【司祭】城 宏憲(第10期修了)
【第一の人民委員】水野 優(第19期修了)
【第二の人民委員/ティエリー】中尾奎五(第26期)
【ジャヴリノ/看守】松浦宗梧(第25期)
【役人】佐藤克彦(第24期)
【修道女たち】
アンヌ修道女:河田まりか(第23期修了)
ジェラール修道女:斉藤真歩(第20期修了)ほか