オペラ研修所ニュース
【Press Release】新国立劇場オペラ研修所 試演会「Scenes Recital 2023」(7/29・30公演)
さまざまなオペラからアリア・重唱を中心としたシーンを抜粋し、オムニバス形式で上演!
美味しいところどり、聴きごたえたっぷりのリサイタルをぜひお楽しみください。
今年度より所長に就任した佐藤正浩のもと、国内外で活躍する指揮のキハラ良尚氏、演技指導・演出のデイヴィッド・エドワーズ氏を招き、研修生が本格的な「舞台」を作り上げます。
優れた実績を持つ海外招聘講師陣のレッスンを定期的に受けるなど、日々研鑽を重ねる研修生一人ひとりの感性、「声」の個性が活かされた名シーンの数々をご披露いたします。
研修生の日頃の研修成果をぜひ劇場でご堪能ください!
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※リハーサルの様子をお伝えする「稽古場便り」などをお届けします。
今回はこの4月に入所した第26期生のメッセージを中心に連載しています。
【公演概要】
公演名:
新国立劇場オペラ研修所 試演会「Scenes Recital 2023」
公演日時:
2023年7月29日(土)14:00開演 30日(日)14:00開演
会 場:新国立劇場 中劇場
スタッフ
【指 揮】キハラ良尚
【演技指導・演出】デイヴィッド・エドワーズ
【照 明】川口雅弘
- 【音 響】河原田健児
【衣裳アドヴァイザー】増田恵美(モマ・ワークショップ)
【ピアノ】木下志寿子、髙田絢子
【オペラ研修所長】佐藤正浩
◇第24期生[3年次]
大城 みなみ(メゾソプラノ) 大髙 レナ(ソプラノ) 佐藤 克彦(バリトン) 長冨 将士(バリトン) 前島 眞奈美(メゾソプラノ)
◇第25期生[2年次]
大竹 悠生(ソプラノ) 冨永 春菜(ソプラノ) 永尾 渓一郎(テノール) 野口 真瑚(ソプラノ) 松浦 宗梧(バリトン)
◇第26期生[1年次]
後藤 真菜美(メゾソプラノ) 谷 菜々子(ソプラノ) 中尾 奎五(バリトン) 渡邊 美沙季(ソプラノ)
◇賛助出演
内山歌寿美[第23期修了]
主 催:新国立劇場
チケット料金(10%税込) 全席指定 3,850円 ○クラブ・ジ・アトレ会員割引含め、各種割引はございません。
Z席 1,650円
チケット取り扱い
お電話でのお求め:新国立劇場ボックスオフィス 03-5352-9999
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【Pコード:242-599】
予定される上演曲
- C.W.グルック『オルフェオとエウリディーチェ』
G.ドニゼッティ『ランメルモールのルチア』
F.プーランク『カルメル会修道女の対話』※当作品はオペラ研修所 2024年3月修了公演にて全幕上演。
J.アダムズ『ニクソン・イン・チャイナ』
J.シュトラウスⅡ世『こうもり』/他
新国立劇場オペラ研修生の研修風景-海外招聘講師によるレッスンなど―
来年3月修了公演『カルメル会修道女の対話』演出・演技指導のシュテファン・グレーグラー氏によるワークショップを4月末に実施
▲『カルメル会修道女の対話』演出・演技指導のシュテファン・グレーグラー氏(中央)とオペラ研修所第24・25・26期生ほか
海外招聘講師のシュテファン・グレーグラー氏によるワークショップを4月末に実施しました。
氏は来年3月の修了公演『カルメル会修道女の対話』では演出・演技指導にあたる予定で、今回のワークショップは当公演に向けた氏と研修生の初めての交流の機会として行われました。
グレーグラー氏は世界各地の一流歌劇場で数多くのオペラ演出を手掛けており、近年若い歌手の育成にも深く関わっています。
研修生たちが氏の様々なリクエストに生き生きと即座に応えていく姿に、氏からは「研修生の反応が素晴らしい。修了公演が楽しみだ」と期待のこもったお言葉をいただきました。「オペラ」が、ドラマと音楽が一体化した芸術であることを実感できる意義深いワークショップとなりました。
☛3月修了公演はプーランク『カルメル会修道女の対話』に決定
シュテファン・グレーグラー Stephan Grögler
演出家、演技指導/新国立劇場オペラ研修所 招聘講師(演技指導)
ベルン生まれ。ヴァイオリンを学んだ後、ウィーンでオペラ演出を学ぶ。1995 年から98 年にかけて、リヨン歌劇場の常任監督に就任。オペラ・コミック座、ヴェルサイユ宮殿王立歌劇場、ジュネーヴ歌劇場、リュクサンブール歌劇場、ボローニャ歌劇場、ザルツブルク州立劇場、サンクトペテルブルク・マリンイスキー劇場、バイエルン州立歌劇場、ウィーン国立歌劇場、ギリシャ国立歌劇場等、世界中の有名歌劇場で数多くのオペラ演出を手掛けるほか、若い歌手の育成にも深く関わっており、オペラ・バスティーユ、北京の国家大劇院、ジュネーブ高等音楽院、ローザンヌ音楽院等でもいくつかの作品を手掛けている。
海外招聘講師キャスリーン・ケリー氏レッスン・レポート
▲記念撮影:(写真後列左から4番目)キャスリーン・ケリー氏、(写真前列右から2番目)佐藤オペラ研修所長
オペラ研修生第24・25・26期生、ピアニスト、通訳の皆さんと。
5月に今年度二人目の海外招聘講師キャスリーン・ケリー氏が来日し、約3週間に渡り音楽指導を行いました。
氏はメトロポリタン歌劇場の音楽スタッフとして長いキャリアを積み、アメリカ各地のオペラ劇場で音楽監督を歴任後、ウィーン国立歌劇場のシュトゥディエンライターに就任、2015年以降は米国に戻り、数々のオペラ公演で指揮者として活躍、また多くの教育機関で指導者として活動しています。
今回、オペラ研修所第24・25・26期生が個別指導で氏のレッスンを受けました。
レッスン開始前に個々の研修生に「今、気になっている点は?」「なぜこのアリアを選んだの?」等、相互にレッスンの目的を明確にしてから授業が始まります。
舞台表現としての各言語の発音のポイントや、演奏上の技術とドラマが密接につながっていることなどをわかりやすく説明しながら、レッスンが進んでいきます。
研修生全員が参加したマスタークラスでは、終始明るい雰囲気で、ユーモアを交えながらも、プロフェッショナルとして表現を精緻に磨き上げるためにはどうすればよいのか、非常に実践的なプロセスが示されました。
キャスリーン・ケリー Kathleen Kelly
ピアニスト、コレペティートル、指揮者/新国立劇場オペラ研修所 招聘講師(音楽指導)
サンフランシスコ・オペラで研鑽を積み、同カンパニーの音楽スタッフを務めた後、メトロポリタン歌劇場の音楽スタッフとして長いキャリアを積む。ヒューストン・グランド・オペラ、バークシャー・オペラの音楽監督を歴任した後にウィーンに移り、女性として、またアメリカ人として初めてウィーン国立歌劇場のシュトゥディエンライターに就任。2015年以降は米国に戻り、グリマーグラス・フェスティバル、ウルフ・トラップ・オペラ、アリゾナ・オペラ、エル・パソ・オペラ、オペラ・コロンバス、メローラ・オペラ・プログラム等、数々のオペラ公演を指揮する。
リサイタルの伴奏ピアニストとしても国内外で活躍し、ウィーン楽友協会、カーネギー・ワイルリサイタルホール、ケネディー・センター等で数々のソリストと共演。ウィーン国立歌劇場とヒューストン・グランド・オペラのリサイタルシリーズではキュレーターを務める。
指導者としては、シンシナティ大学コンサーヴァトリー・オブ・ミュージック学部オペラ科や、ワシントン・ナショナル・オペラ、ヒューストン・グランド・オペラの各研修所、トロント大学等で定期的に後進の指導にあたっている。シカゴ・リリック・オペラ、ロサンゼルス・オペラ、ヒューストン・グランド・オペラ、ワシントン・ナショナル・オペラ、カナディアン・オペラ・カンパニー等のヤング・アーティスト・プログラムにおいてもコレペティートルを務める。また、マギル大学音楽院、ベイラー大学、ヴァンダービルト大学等、多くの教育機関にてマスタークラスやワークショップを行っている。
海外招聘講師ポール・フェリントン氏によるレッスン・レポート
▲満面の笑みで集合写真 (右から3番目)ポール・フェリントン氏、オペラ研修所第24・25・26期生と通訳さん
6月に今年度三人目の海外招聘講師ポール・フェリントン氏が来日し、約2週間に渡り音楽指導を行いました。
氏は発声法指導の専門家で、新国立劇場オペラ研修所には、長年に渡り招聘声楽講師として度々来日し、その卓抜した指導に多くの研修生たちが薫陶を受けてきました。
氏の緻密でありながらユーモアたっぷりのレッスンは、研修生たちの緊張を解きほぐし、氏と研修生たちの間にこれまでに築かれてきた信頼関係や伸びやかな雰囲気が感じられる授業となりました。
発声コンサルタント/新国立劇場オペラ研修所 海外招聘講師(声楽コーチ)
Royal Academy of Music (RAM)、Conservatoire and Royal Welsh College of Music and Dramaで研鑽を積み、クラシックのテノールとして教育を受け、音楽監督や合唱指揮者として活躍。その後ソロ歌手に発声法を指導する専門家となり、医学的な発声指導をバーミンガム医科大学でも行う。近年は世界的オペラ歌手、コンサート歌手に発声を指導するほか、ロイヤル・オペラハウスのJette Parker Young Artists Programme、ジュリアード音楽院およびメトロポリタン・オペラのYoung Artisits Programで発声法の指導も行うなど、世界各国で、指導、ワークショップ、マスタークラスを実施する。現在、オスロ国立芸術アカデミー教授。