オペラ研修所ニュース
【稽古場便り③】2月修了公演『コジ・ファン・トゥッテ』 河田 まりか
人と人とで創り上げ、そしてお客様が心待ちにしてくださる舞台に立たせていただけることは本当に幸せで感謝しております。全ての公演で作品の面白さがお届けできるよう強く願っております。
修了公演『コジ・ファン・トゥッテ』(2/17~19)では、研修生たちが役どころに正面から向き合い、全力で取り組んだ成果をご披露します。
3年次の第23期生たちは、この公演を経てプロの世界に飛び立ちます。
現在、研修生たちは公演に向けて本格的にリハーサルを重ねています。
今回は、当公演が修了公演となる第23期生たちのコメントを連載でご紹介します。
今回の登場は、河田 まりか(ソプラノ)です。
河田 まりか KAWATA Marika (ソプラノ)
東京音楽大学卒業。同大学院修了。『悩める劇場支配人』メルリーナ、『ジャンニ・スキッキ』ネッラ、『ドン・ジョヴァンニ』ツェルリーナ、『領事』異国の女で出演。
<研修生からのメッセージ>
第23期生の河田まりかです。
憧れの舞台がある劇場という環境で研修を受けさせていただける日々は本当に充実しておりました。お稽古は、諸先生方、公演に携わってくださる皆様からのお力添えもあり、士気が高まっております。
私の役は、二人の姉妹に仕える小間使いのデスピーナです。階級や男女による生き方の違いに屈するのではなく、それならそれで自分の置かれている状況で賢く楽しく自分の好きなように生きていこうとしています。突拍子もないことや、ちょっと待ってよという展開を起こす彼女ですが、作品の世界観の中で輝けるよう頑張ります。
当たり前だと思っていたことが、当たり前ではなくなってしまってきた近年。人と人とで創り上げ、そしてお客様が心待ちにしてくださる舞台に立たせていただけることは、本当に幸せで感謝しております。今回も幕が上がり、全ての公演で作品の面白さがお届けできるよう強く願っております。
劇場でお目にかかれることを心よりお待ち申し上げております。
▲リハーサル室より
オペラ研修所公演・舞台写真
オペラ研修所海外研修 イタリア・ボローニャ/ミラノ
オペラ研修所の海外研修は2016年より全日本空輸株式会社と新国立劇場によって創設された「ANAスカラシップ」制度で実施されています。
▶オペラ研修所「ANAスカラシップ」
▶2022年イタリア研修レポートはこちら
<イタリア研修レポートより抜粋>
イタリア研修を無事に受けることができ、本当に充実した 1か月を過ごさせていただきました。日本で勉強しているだけでは、理解しにくかったであろうことがいくつもありました。
ボローニャでのベルトッキ先生のご指導の下、自分の声としっかり向き合える時間をいただけたことは、まだまだ歌い方に多くの課題がある自分にとって、貴重な機会となりました。また、他の研修生のレッスンを見学させていただけたことも大変勉強になったと感じております。
ミラノ・スカラ座アカデミーでは、何人もの先生のレッスンを受けさせていただきました。コレペティトゥアの先生からは、ディクション指導は勿論、曲の構成、役の在り方を熱く教えていただき、更に自分のレパートリーを深めていきたいと強く感じました。マエストラ・ディンティーノ先生のレッスンでは、声種は異なりますが、実際に先生が声を出してくださり、素晴らしい響きを聴かせてくださいました。なかなか理想の響きには近づけませんでしたが、素晴らしい響きを感じ取ることができ、それを試した時の感覚を忘れずに、少しでも良くなるよう今後努力していきたいと思いました。
多くの方々からお力添えをいただけていることを忘れず、あと数か月の研修をより一層励んでまいります。
会 場:新国立劇場・中劇場
公演日時:2023年2月17日(金)18:00、18日(土)14:00、19日(日)14:00
チケット料金(税込)全席指定:4,400円 Z席:1,650円