オペラ研修所ニュース
【稽古場便り②】2月修了公演『コジ・ファン・トゥッテ』 大久保 惇史
ドン・アルフォンソを通して《Così fan tutte》の世界を楽しんでいただければ幸いです。
修了公演『コジ・ファン・トゥッテ』(2/17~19)では、研修生たちが役どころに正面から向き合い、全力で取り組んだ成果をご披露します。
3年次の第23期生たちは、この公演を経てプロの世界に飛び立ちます。
現在、研修生たちは公演に向けて本格的にリハーサルを重ねています。
当公演が修了公演となる第23期生たちのコメントを連載でご紹介します。
今回の登場は、大久保 惇史(バリトン)です。
大久保 惇史 OKUBO Atsushi (バリトン)
東邦音楽大学卒業。同大学研究所修了。『悩める劇場支配人』ストラビーニオ、『ジャンニ・スキッキ』タイトルロール、『ドン・ジョヴァンニ』タイトルロール、『領事』ジョン・ソレルで出演。
<研修生からのメッセージ>
第23期生バリトンの大久保惇史です。
マスクとの3年間が間もなく終わろうとしています。授業が従来通りにいかない中でも、イタリア研修をはじめたくさんのカリキュラムを用意いただき、充実した研修となりました。関係してくださった全ての方へ感謝申し上げます。
お運びくださる皆様が、ドン・アルフォンソを通して《Così fan tutte》の世界を楽しんでいただければ幸いです。
ご来場をお待ちしております。
▲リハーサル室より
オペラ研修所公演・舞台写真
(写真左から2番目)
オペラ研修所海外研修 イタリア・ボローニャ/ミラノ
オペラ研修所の海外研修は2016年より全日本空輸株式会社と新国立劇場によって創設された「ANAスカラシップ」制度で実施されています。
▶オペラ研修所「ANAスカラシップ」
▶2022年イタリア研修レポートはこちら
<イタリア研修レポートより抜粋>
現地スカラ座研修生と直接交流する機会はありませんでしたが、研修生公演を観劇し、大きな違いを感じました。よく「東洋人と西洋人は骨格が違う」と言われますが、それをヒシヒシと感じたところです。特にアカデミアの先生が声を出された時は、今までに聴いたことのない人間の技とは思えない声に衝撃を受けたことが脳裏に焼き付いています。
現在、動画などの媒体で良いものを見つけることはできますが、やはり芸術は生でなければ感じることのできないことがたくさんあります。
言葉のニュアンスは現地の空気感、人間と触れ合うことができなければ体験できません。イタリア人の感性を少しでも理解してからレッスンを受けるとまた違った世界が見えるのだろうなと感じました。
そして我々はその言葉とニュアンスを操り、総合芸術を組み立てていく一員とならなければなりません。その意味で留学の重要性を痛感したところです。今回の研修によって、現地で学ぶべき事、課題をたくさん発見することができましたので、次は自分の力で留学の切符を掴み取り、ステップアップができるように残りの研修所での研修に励み、修了後も芸術家として精進して参ります。
会 場:新国立劇場・中劇場
公演日時:2023年2月17日(金)18:00、18日(土)14:00、19日(日)14:00
チケット料金(税込)全席指定:4,400円 Z席:1,650円