オペラ研修所ニュース
『領事』稽古場たより④―大竹悠生
オペラ研修所の今年の試演会はG.メノッティ作曲・台本『領事』を上演します。
今回の稽古場たよりでは、4月に入所したばかりの第25期生を1名ずつご紹介しております。
四人目にご紹介するのは、マグダ役で出演する大竹悠生(ソプラノ)です。
大竹 悠生 OTAKE Yui
東京藝術大学音楽学部声楽科を経て、同大学院音楽研究科声楽専攻を修了。学部在学中に安宅賞、卒業時にアカンサス音楽賞、並びに同声会賞を受賞。第40回飯塚新人音楽コンクール声楽部門入賞。第6回江戸川新進音楽家コンクール声楽部門第2位。第391回「新卒業生紹介演奏会」、並びに2020年度「モーニングコンサート」にて藝大フィルハーモニア管弦楽団と共演。これまでに声楽を鈴木由紀、川上洋司、浜田理恵の各氏に師事。
<研修生からのメッセージ>
この度、第25期生としてオペラ研修所に入所させていただきました、ソプラノの大竹悠生と申します。
私にとって、役をいただき、オペラに出演をする初めての作品が、今回の『領事』です。G.メノッティ作曲・台本のこのオペラは、自由を求め、命懸けで生きている人々と、それを阻む国家とシステム化されたルールとの対峙を描き、観た人の心に様々な想いを抱かせる作品です。
私が演じるマグダ・ソレルは、政治犯として追われる夫ジョンと再び共に生きるため、自由の国への亡命を目指し、一心不乱に闘う芯の強い女性です。その彼女の強さと、ジョンに対する尽きせぬ愛が、結果として彼女に死を選択させますが、彼女の生き様を通し、観てくださった方々に、正義とは何か、愛とは何かなど、様々なことを考えていただくきっかけとなったら嬉しいです。