オペラ公演関連ニュース
オペラ2024/2025シーズン開幕公演『夢遊病の女』リハーサルが始まりました!
新シーズンのキックオフです!新国立劇場リハーサル室では、『夢遊病の女』のリハーサルが始まりました。リハーサル室には『夢遊病の女』指揮者とキャスト、ダンサー、そして新国立劇場合唱団、スタッフが集まり、ダンサー稽古に音楽稽古、立稽古と一挙に動き出しました。
合唱の立稽古では、演出補のアンナ・ポンセからバルバラ・リュック演出のコンセプト説明がありました。
「鍵となるのは、なぜアミーナは夢遊病になったのかという疑問。夢遊病というのは子どもによく見られ、大人では珍しい病気です。大人が夢遊病になる場合は、抱えきれないほどのストレスを受けたことで発症することが多いと言われています。ということは、アミーナは大きなストレスを抱えているということになる。そのストレスはどこから来ているのか。
アミーナは孤児としてこの村にやって来て、村は彼女を孤児として受け入れます。孤児の場合はよく"見捨てられ不安"--人に好かれたい、認められたいという大きな気持ちがあるのですが、それはアミーナの中にも見られます。村の求めるものになり、村に認められるよういつも頑張っていた、それがストレスではないかと考えました。そして村に認められるために彼女ができる一番のことは、エルヴィーノと結婚することなのです。」
「この村の社会は閉ざされています。夢遊病などという現象の存在は誰も知らず、言われたままに皆が動くような、ブロックのような堅い村です。この村で生きるために大切なのは、子供を産んで村を守っていくことです。若く、これから結婚するであろう女性もいます。もう結婚していて妊娠している女性もいます。結婚していない女性たちのグループもあります。女性の中でも子供もいれば母親もいる。もっと年取った女性もいます...。」
アミーナの不安や孤独は、ダンサーによって表現されます。そして合唱団は、アミーナを取り巻く"村"を作り上げ、様々な表情を見せていくことになります。
バルバラ・リュックが彼女ならではの感性で浮き彫りにする山村の社会に置かれた女性の心理は、マドリードでの初演でも話題となりました。
『夢遊病の女』は10月3日の公演開幕に向け、リハーサルが進みます。どうぞご期待ください。
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オペラ2024/2025シーズン開幕公演『夢遊病の女』リハーサルが始まりました!