オペラ公演関連ニュース
オペラ『ファルスタッフ』村上公太さん、三宅理恵さんより若い皆様へのメッセージ
『ファルスタッフ』でフォード家の娘ナンネッタを演じるソプラノ三宅理恵さん、その恋人フェントンを演じるテノールの村上公太さんは、実は東京音楽大学声楽演奏家コースの同級生。9人ほどと少人数のコースで、大学時代の4年間、授業はもちろんサークル活動(バレーボール)まで一緒に過ごした仲間だそう。近年はそれぞれ日本のオペラ界で大活躍するトップ歌手の仲間入りをし、今回の『ファルスタッフ』で、卒業後20年にしてオペラの舞台で初の共演、それも恋人役に出演することになりました!リハーサル中のお二人に、学生時代を振り返って若い方々へのメッセージをお聞きしました。
村上公太さんより
学生時代は挑戦の連続だと思います。
卒業後は経済的な理由もあり大学院は諦めたのですが、
今回僕たちが出演する『ファルスタッフ』はヴェルディ最後のオペラですが、
とは言え、
※新国立劇場では、U25優待メンバーズにご登録いただくと、オペラのS席・A席を5,000円でご購入いただける優待サービスをご用意しています(残席の状況によって販売を行わない場合もございます)。
三宅理恵さんより
私は当初から演奏家になろうという目標が明確にあった訳ではなく、もともとは先生になろうと思って大学で学んでいました。学生の間はとても余裕がなくて目の前のことを必死に学んでいたのですが、ちょうど先生の勧めがあって大学院に行き、出会いがあってアメリカへ留学し、また出会いが重なって、今の道に辿り着きました。
私は学生時代の新国立劇場といえば、Z席(※)の思い出です。始発電車に乗って朝から並んで4階席でこうやって(覗き込む仕草)観ていました。初めてオペラに感動したのが『リゴレット』です。『椿姫』も1回観てとても感動して、翌日もう1組のキャストを観に来たりしました。その頃はまさか自分も同じようにこの劇場の舞台に立つとは全く思っていませんでした。若い頃は一流のものを観てもピンと来なかったりもするのですが、アンドレア・ロストがジルダに出演していた『リゴレット』の舞台は本当にこう、涙が出てしまったのを覚えています。
声楽家は本当に時間がかかります。学生時代は楽しく出来ていたことが、学校を出てしまうと辛く感じることもあるかもしれない。でもやはり、皆と声を合わせる瞬間はとても幸せで、また、音楽を通じての沢山の出会いや経験はかけがえのない財産になります。そして、学生時代の仲間とこうして一緒に歌えることもまた幸せです。
ぜひ、沢山の本物の舞台を観て、聴いて、全身で色々なことを吸収していってくださいね。一流の歌手が揃った『ファルスタッフ』、劇場でお待ちしています!
※Z席...新国立劇場の全ジャンルでご用意している、舞台が見にくい座席の当日券。現在の価格は1,650円でWebボックスオフィス、セブン-イレブンで販売していますが、開場当初は1,500円でボックスオフィス窓口で販売していました。
この『ファルスタッフ』、実はファルスタッフ役のニコラ・アライモとクイックリー夫人役のマリアンナ・ピッツォラートの二人も同郷で、幼なじみだそう!アンサンブルがばっちりなのも道理でという訳です。チームワーク抜群の公演を皆様もどうぞ楽しみにご覧ください。歌手同士の丁々発止の掛け合いを心底楽しんでいただけます。音楽を学んでいる皆様には特に、目を見張るような刺激が沢山あるはず。ぜひ劇場で目の当たりにしてください。
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