研修所ニュース

『フィガロの結婚』稽古場たより⑤野町知弘

 

 

オペラ研修所修了公演『フィガロの結婚』稽古場たより。

今年度修了する第20期生、3人目にご紹介するのは、コンテ役の野町知弘(バリトン)です。

 

高知県出身。 東京藝術大学音楽学部声楽科卒業。同大学院音楽研究科修士課程声楽歌曲専攻修了。

同大学同声会新人演奏会出演。

オペラ研修所では『ロメオとジュリエット』メルキューシオ役をレパートリーとするほか、

オペラ研修所公演 G.ガッツァニーガ作曲『ドン・ジョヴァンニ』ビアージョ役、『イル・カンピエッロ』アストルフィ役、

W.A.モーツァルト作曲『ドン・ジョヴァンニ』ドン・ジョヴァンニ役、『イオランタ』ロベルト役で出演。

ANAスカラシップにより、昨年度ミラノ・スカラ座アカデミー、本公演終了後にはミュンヘン・バイエルン州立歌劇場付属研修所にて研修予定。

 

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  平成30年度修了公演『ドン・ジョヴァンニ』    YOST2019

 

<研修生よりひとこと> 

今回のフィガロの結婚は、元々持つ喜劇性と奇抜でない安心できる演出を下敷きに、それぞれの役の人間性や背景を掘り下げ、私達の日常で感じる喜怒哀楽を役と共に共有する人間劇と言えるものです。

そこに私たち歌い手が音楽、言葉の持つ美しさをどこまで同一化させていくことができるのか、ある種戦いのようでもあります。

モーツァルト、ダ・ポンテの音楽に尊敬を持って接し、表面的な手法に頼らず現代の感覚で役の精神を理解することによる演出、それこそが本当の現代演出と言えます。

お越しいただく皆様方には、どうか古典音楽と我々現代音楽の出会いを感じていただけるよう努力してまいります。

 

  野町稽古風景 (2).JPG  野町稽古風景.JPG

  稽古のようす

 

いよいよ後半の幕の立稽古が始まりました。

この時のこの役の心境は?この場面でこの役はどうしてこのような行動をするのだろうか?

その言葉の意味は?投げかけられる多くの課題、質問に研修生達は果敢に果敢に取り組み、休み時間も疑問と向き合っています。

そして、稽古場には在京大学有志による花娘、合唱も加わり、稽古がすすんでおります。

出演者が全員揃い、稽古場も本番に向けた熱気に包まれています。

 

明日10:00にわずかですが2月29日、3月1日の追加席を販売予定です。

皆様研修生達の奮闘の成果を、お楽しみに!

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